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500冊同人誌をすべて処分した

ついに本棚とベッド下を占領していたホモ同人誌たちを処分した。

やったぞ。これでもう、親や友達が部屋に来てもヒヤヒヤするようなアイテムは何もないぞ。

心が軽い。ついでに少し身体も軽くなった気がする。


でも、まるで身の潔白が証明されたようなそんな晴れやかな気分になることが、なぜか少し悲しい。


思い起こせば、男性同士のラブにトキメキを感じたのは小学六年生のときだった。

当時仲良くしていた物静かな友人と、月に一度大きな書店に電車で通い、BL漫画や小説を立ち読みしていた日々をぼんやりと覚えている。(そんな友人は高校進学後キラキラの長い爪を装備してゲラゲラと大声で笑うギャルに進化して、今年スノボ友達と結婚したらしい。もう長らく会ってない) 


きっかけは記憶にないほどいつの間にか男性同士のラブの世界にハマっていた。

どこか現実味のない美しさや官能的な世界にどっぷりと。


中学時代は黒歴史にもほどがあるので思い起こすのはやめておくとして、高校時代はオシャレに目覚め一度はBL界から足を洗ったはずだった。

結局のところ、受験勉強の合間に見始めた銀●がきっかけで、今度は商業BLではなく二次創作BLの世界に足を踏み入れてしまったから、2年足らずでこの世界に返り咲いてしまったわけだけれど。


大学生になるともう、とんとん拍子に立派な腐女子になっていった。

パケ放題がスタンダードになりつつあった時代。ガラケーで好きなカップリングのネット小説を読み始め、乙女ロードで同人誌を買い始め、ついには自分でサイトをつくり二次創作の小説をアップするまでになった。当時は手書きブログを使ってる人が多くて、わたしも絵や漫画を投稿してた。まだ探せば私の絵があるかもしれない。あとで見てみよう。

(自分の生み出した作品を見返すのが大好きなんだけど、たいていの人みんなそうだよね?)


大学時代はそれなりに恋人もいてオシャレも好きだったし、オタクアピールはしながらも腐女子であることは誰にも言えずにいた。知られたらドン引かれるんだろうなと思うといたたまれなかった。本当の自分を受け入れてもらえる場所がないのは、今思うとわりと窮屈だったと思う。

だけど、オンライン上では同じカップリングが好きな書き手さんや絵描きさん、私の作品に感想を送ってくれる人たちとつながれていたから、とても充実していた。

リアルの自分と腐った自分、二人の自分がいる感じだった。

そんな感じで自分を偽って過ごしていたからか、大学や大学時代の友人に思い入れが特になく、もっと勉強すればよかったとか、青春を謳歌すればよかったとか、後悔ばかり残っている。


そして大学の終わり頃になると時間を持て余してついにコスプレにまで手を出した。

オンラインだけでなくリアルでも腐った話ができる友人が爆発的に増えて、毎日が死ぬほど充実してた。

お金もかかるけど、とにかく楽しかった。現実なんてクソ食らえ、永遠に二次元とホモに溺れながら、愉快なオタク友達と宴会のような毎日を生きてやると思っていた。

のに。

社会人生活が始まり自由な時間が格段に減ってからは、だんだんと熱が冷めていった。

コスプレもしなくなり、当然コスプレでつながった愉快なヲタ友たちとは疎遠になっていった。

コミケに行くのもめんどうになり、好きだったカップリングの妄想も捗らずピクシブの更新もしなくなった。

そしてここ半年はもうグッズや同人誌にお金を出す気持ちさえ起きなくなり、そして今週ついに同人誌をすべて処分した。ホモとファンタジーと夢とエロが詰め込まれた500冊の同人誌たち。

さよなら。

そして、ありがとう。


また数年後にこの世界に返り咲かないことを祈りつつ。 備忘録まで。